子育て

急に起きた子供の熱性痙攣…体験談/知っておいてほしい対処法

熱はあったものの元気に遊んでいた子供が、急に意識をなくして全身を硬直させビクビクと痙攣(けいれん)し始めた…。

私の娘も3度経験した熱性痙攣。特に珍しい症状ではなく、なんと10人に1人の子供が発症するのだとか。

壮絶な症状とは裏腹にそのほとんどが良性で問題のない痙攣とされますが、熱性痙攣の存在を知っているのと知らないのでは実際に起きた時の心持ちが全然違います。
ぜひ、いろんな人に知っておいてもらいたいと思い今回記事にまとめました。

熱性痙攣(ねっせいけいれん)とは

38度以上の高熱に伴って起きるけいれんのこと。「ひきつけ」とも呼びます。
発症率:6歳未満の小児の7~8%(だいたい10人に1人ぐらい)
発症ピーク:1~2歳

熱性けいれんとはどんな状態か簡単に説明すると、目は白目をむき、手はグッと胸の前で握ってガチガチに力が入り足はピーンと突っ張って、体全体でビクッ!ビクッ!と震える症状です。ヒクッヒクッと声を出し息も正常にできず、※チアノーゼを起こすこともあります。
※血液中の酸素濃度が低下して顔、唇の色が青紫色になること。

初めて見た人はかなりパニックになると思います。さっきまで元気だった子供が急にこのような発作を起こすのです。約10人に1人の割合で起こるとされる症状なので、うちの子は大丈夫!と思わずにいざという時のために少しでも知識をつけておくことをおすすめします。

主な症状

単純型熱性けいれんと複雑型熱性けいれんの2種類に分かれます。9割が単純型熱性けいれんとされ、後遺症の残ることがなく心配のいらない良性のけいれんです。

単純型熱性けいれん(9割) 複雑型熱性けいれん(1割)
全身の震え方 全身で左右対称の震え 体の一部or左右非対称の震え
継続時間 発作が15分以内に治まる 発作が15分以上継続する
回数 1度の発熱で発作が1回のみ 24時間以内に発作が2回以上

基本的に複雑型熱性けいれんに当てはまらなければ単純型熱性けいれんと考えられ、心配ありません。複雑型熱性けいれんに当てはまる場合は検査を受けることが推奨されます。

原因

まだ未熟な子供の脳が高熱に対応しきれないため…など諸説ありますが絶対的な原因はいまだに不明です。

正しい対処法

  1. 嘔吐物がのどに詰まらないように平らな場所で横向きに寝かせる
  2. 衣服を緩める
  3. 大声で名前を呼んだり揺さぶったりと、刺激を与えないようにする
  4. けいれんの継続時間を計る
  5. 震えは全身か、左右対称か、観察する

「息ができていないのでは?のどが閉じているのでは?」と思っても口の中に手を入れたり物を詰めたりしてはいけません。パニックになり大声で叫んでしまいそうになりますが、それも脳が混乱するため避けましょう。

とにかく冷静に。静かに安全な場所で横向きに寝かせ、医師に症状を正しく伝えるためけいれん継続時間と震え方をよく観察することが大切です。「これって左右対称なの?これでけいれんが治まったと言えるの?」と不安な場合、症状を伝えるのが難しい場合は携帯で動画を撮っておいて後で医師に見せるのも1つの方法です。

どのような子が発症しやすいか

親・きょうだいなど親族で熱性けいれんの経験がある場合、発症しやすいと言われています。心構えのために親族に経験者がいないか確認しておきましょう。

救急車を呼ぶ目安

  • 初めての熱性けいれん
  • けいれんが3分以上続く場合※
  • 38度以下の熱でけいれんが起きた
  • けいれんが体の一部or左右非対称の震え
  • 24時間以内に2回以上けいれんが起きた

※けいれんが15分以内に治まれば単純型とされますが、認定病児保育スペシャリスト試験公式テキスト(P.83)には「けいれんが3分以上続く場合や2回以上繰り返すようなら病院を受診」とされているため、目安を3分と考えます。

単純型熱性けいれんの場合は救急車を呼ぶ必要がなく、自宅で様子をみて翌朝かかりつけ病院の受診でも問題ないと言われています。熱性けいれんで救急車を呼ぶことについては医師の間でも意見が分かれるようです。

ただ、初めての熱性けいれんで冷静に看病できる親は少ないと思います。私が医師に言われたのは、「初めての熱性けいれんで、医療従事者でない親が症状を正確に見極めるのは難しい。救急車を呼んで良いと思う。搬送先の病院で親が症状を理解・納得してその後も看病できるようにするのも大切。」ということでした。

熱性痙攣の体験談

熱性けいれんについて調べている方の参考になればと思い、初めての熱性けいれんを起こしたときのことを、時系列で発症〜回復まで書きました。

1歳9ヶ月、初めての熱性痙攣。

発症の前日も当日もずっと雨だったので外には1歩も出ず家でずっと元気に遊んでいた。晩ご飯もいつも通り完食。食後ソファーに座って一緒にまったりテレビを見ているときに突然の痙攣。目は白目をむいて体全体がガクガクふるえて顔が真っ青になっていく。唇も青くなって5秒ほど息も止まる。徐々に小さく息をして泡を吹いて嘔吐。痙攣は1分間。旦那がすぐ救急車を呼ぶ。搬送中もガクガクブルブル震える。意識はある。救急車内で2度目の嘔吐。病院では熱性痙攣か胃腸炎関連の痙攣と診断。吐き気止めの薬だけもらいタクシーで帰宅。(解熱剤を使うと、再度熱がグンと上がる時にまた痙攣が起きやすくなってしまうため、使わない方が良いとのこと)帰りのタクシーで2度目の痙攣。その後すやすや眠るので家で様子見。20:00に1回起きて、高熱のためかベラベラしゃべったり笑ったりテンションがおかしい。抱っこですぐ寝たが震えで寝返りもうまくできない。4:30に3度目の痙攣。すぐタクシーで病院へ。痙攣止めの薬「ダイアップ」を入れる。8時間後、家で2回目のダイアップ。それ以後痙攣なし。熱も徐々に下がるが、副作用でテンションがおかしく目が据わっていて常に不機嫌。何をしても「ダメ!!」と言う。2日半ぶりに排便をした後、一気に機嫌が良くなったので、それも原因だったのかも。

日付
時間
体温 状況
4月8日/18:45 39.2℃ 1度目の痙攣1分間。嘔吐。チアノーゼ有り。
18:55 40.2℃ 救急車で嘔吐。
19:30 病院帰りのタクシーで2回目の痙攣1分間。
20:00 咳で起きる。手足が震えている。意識あり。
4月9日/4:30 40.2℃ 3度目の痙攣1分間。
5:30 タクシーで病院へ。ダイアップ1回目。
6:30 家で寝る。
11:00 38.5℃ 起床。おかゆ1杯完食後にすぐ寝る。
13:30 37.9℃ ダイアップ2回目。
16:30 36.8℃ 起床。副作用で超不機嫌。フラフラで歩けない。
21:30 37.6℃ 就寝。
4月10日〜11日 36℃代キープ 平熱で元気になったけどフラつき有り。2日ぶりに排便。その後、機嫌も回復。
4月12日 近所を少しだけお散歩するまで回復。

私は育児書でなんとなく「熱性けいれんというものがある」程度に知ってはいたのでびっくりはしましたがパニックになって泣き叫んだりはしませんでした。旦那は全く知識がなかったのでチアノーゼで真っ青になった娘を見て「あぁ…死んでしまうのかもしれない」と本気で思ったそうです。2、3回目の痙攣時に医師に見せるための動画を撮っていたときに「動画なんて取ってる場合じゃ…」と言われたため、事前に熱性けいれんについて夫婦間で話しておくこと・正しい知識を共有しておくことが大切だと思いました。また、娘は24時間以内で3回も痙攣を起こしましたが全て1分間以内ですぐ意識が戻るタイプだったため脳波検査はしませんでした。痙攣止めのダイアップを2回使用してそのまま治ったのでよかったです。

まとめ

熱性けいれん持ちでない子のお父さんお母さんは、とりあえず以下の点について気をつけておけば良いと思います。

  • けいれんが起きたらとにかく冷静に。症状確認・時間を計ると覚えておく。
  • 親族に熱性けいれんの経験者がいるか確認。
  • こういう症状があるということを夫婦で認識し、正しい知識を共有。

個人的な見解になりますがうちの娘の場合、初めての熱性けいれん回復後に一気に言葉が増えました。1歳9ヶ月というタイミングもあると思いますが「言葉の吸収時期で毎日いろんな刺激があって脳がパンクしたのかな〜」と考えています。そういうことなら本人は相当辛かったと思いますがあの数日間も意味のあったことと言えるのかも。

そう考えないと辛いんです。あんな表情で痙攣している姿はできれば二度と見たくない。もうすぐ3歳になる娘ですがこのまま熱性けいれんが起きないことを願うばかりです。